ポリカーボネートは、凡用エンジニアリングプラスチック(素材業界では「エンプラ」とも呼ばれ、
耐熱性や強度、曲げ弾性率にすぐれたプラスチック素材のことで、主に工業用途に使われる
ものを言います)の中では、唯一の透明素材です。また、作り出される際の“精製収縮率”が
非常に小さいため、この素材で作った製品は、寸法などの精度を非常に高めた製品が作れる
という特徴があります。
この特徴を生かして、さまざまな分野で用いられています。具体的な製品は次回に紹介します。
また来週!
ポリカーボネートは、ドイツのバイエル社で1956年に初めて合成された
比較的新しい熱可塑性樹脂です。透明で硬く,最も耐衝撃性にすぐれた
樹脂であり,レンズ,有機ガラス,光ディスク,ヘルメット,保護具,カバー類
などに用いられます。また,耐熱性,電気特性がよく,成形品の寸法安定性が
よいため,コネクターや電子機器部品に適しています。
また来週!!
炭素繊維の特長は、何と言っても軽くて強いことです。比重が1.8前後と
鉄の7.8に比べて約1/4、アルミの2.7あるいはガラス繊維の2.5と比べても
軽い材料です。その上に強度および弾性率に優れ、引張強度を比重で割った
比強度が鉄の約10倍、引張弾性率を比重で割った比弾性率が鉄の約7倍と優れ ています。
このほかにも、さびにくい、寸法安定性と耐熱性に優れる、電気を伝えやすい、
電磁波の遮断性能に優れる、エックス線の透過性が良いといった特性を備えます。
また来週!!
カーボン材は、カーボンファイバーまたは、炭素繊維のことであり、単にカーボンと
呼ばれることも多いのですが、文字通りほぼ炭素だけからできている繊維です。
炭素を含んだ樹脂を繊維化し、それを高温で焼いて炭化させて作ります。
高熱処理によって炭素の分子が独特の強い結晶構造で結びつくため、
「軽くて丈夫」という大きな特徴を持ちます。この特徴を生かして、スポーツ用品などの
身近な製品から建築土木、航空宇宙分野まで様々な用途で利用されています。
また来週!!
ベリリウム銅はばね線材など、応力や歪みが繰り返しかかっても形状を維持する
必要のある部品に使われる非鉄合金です。
また、電気伝導度が高いため、電気のコネクタや電池の接触部にも使われています。
さらに、ベリリウム銅は火花を出さず、しかも物理的強度があり非磁性なので、
爆発性の雰囲気下(油田など)でも安全に使える工具の材料としても使われています。
鋼製の道具と比較すると、ベリリウム銅の道具は高価で強度・耐久性にも劣りますが、
危険な環境で使えるメリットはそれら以上に大きいと言えます。
また来週!